石油ピーク

 
 地上に存在する石油は有限です。
石油は数百万年−数億年といった長い時代を経て固定化された太陽エネルギーであります。
地球の内部で現在も石油は作り出されていますが、現在の消費速度はその速度を遥かに凌ぐため、 石油は地球上では有限と看做せます。現在までにほぼ1兆バレルの石油を消費しました。
人間が利用できる石油の総量は2−3兆バレルと言われており、もし2兆バレルであればすでに 半分の石油を消費したことになります。

 石油生産は、最初は需要に応じて生産量は増加します。しかし有限であるためにいつかは生産の ピークが訪れ、下降し始めます。
これが石油ピークです。

 石油ピークが意味することは、石油枯渇ではなく、需要に生産が追いつかない状態になることです。
その時に石油に代わるエネルギー・資源が無い場合、社会は大変なことになることが予想されます。

 米国においてはすでに1971年に石油生産の減退が起きました。1956年にHubbertは、石油生産量は ベル型の曲線を描いて推移すると主張し、石油ピークが枯渇するより前に訪れ、米国におけるその年は 1971年であると予測しました。このベル型の曲線をHubbert曲線と呼びます。Hubbertは、曲線のピークは 全体の埋蔵量に依存すると主張しました。当時この主張は受け入れられませんでしたが、実際は見事に 予測した結果となりました。

 日本においては、経済は成長するものであり、それを支えるエネルギーは技術開発でなんとかなるとの 観点から、地球に限界があるという視点はなかなか受け入れられませんでした。現在は石油価格の高騰 している中、少なくとも石油資源には限界があるという視点は受け入れられるようになりつつあります。

 しかし石油生産ピークに関しては依然として、悲観派と楽観派の論争があります。ASPOなどの グループは石油生産のピークは数年の内にやってくると言っています。残存可採埋蔵量が1兆バレルと すれば、生産ピークはそろそろやって来る事が予想されます。
一方、国際エネルギー連盟(IEA,2002)や European Commission,Directorate for Research Community Research(2003)は、石油はまだ大丈夫であると言っています。
この両者の立場のどちらかを選択するという手段は、社会への影響の大きさを考えた場合、得策ではないで しょう。
すなわち、どちらもあり得るという立場で社会を変えていく努力をする事が、これから必要になります。
 
石油ピーク
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